一番である事、あるいはない事

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今回の参議院選挙山口県選挙区では林よしまさ氏が選ばれた。林氏は「消費税増税は業績だ、勝ち取った」と言われている。ということは山口県は消費税増税に賛成票を投じたことになる。大変に残念な話だ。

 

ところで林氏の学歴を見ると実に素晴らしい。東大法学部、ハーバード大学という一流校が並んでいる。要するに「林氏は子供のころから一番で一番であることに慣れてるんだろう」と自分は思う。

 

対して自分はどうかというと学校では一番のときもあれば10番のときもあり、安定してなかった。これは暗記科目がまったくできなかったせいで数学95点、化学5点という成績を本当に取っていた。さすがに化学の教師が怒り職員室に呼び出され「おまえ、ふざけとんのか?」と詰問された。この頃、数学は面白かったし化学は退屈というか理解できなかった。高校3年だから数3のころだ。

 

自分の人生を振り返り「自分は一番だったことがあるだろうか?」と考えてみた。あった!朝日新聞社での幾つかは確かに一番、日本で一番だった。

 

まず朝日新聞社の給与が大企業(従業員千人以上)で日本最高だった。東洋経済とか色んなメディアでいつもトップだったから本当にそうなんだろう。実はもう1つある。朝日新聞は日本最強の広告媒体だったのだ。今日はこちらの話をしたい。

 

広告媒体とは何か?広告を載せる入れ物である。新聞、TV、ラジオ、その他メディアすべてを含んで「どのメディアが最も高い広告料金を請求できたか?」である。これが朝日だった。特に不動産での評判が良かった。不動産業界は広告を出すたびに「どの新聞あるいはTVを見ましたか?」という調査をしている。その不動産業界から高い評価を得ていた。朝日不動産新聞という社内での「愛称」があるくらいで、もうスペースの取り合いだった。

 

この日本最強の広告媒体である朝日新聞は記事が良いから広告の人気が高かった、それは我々も承知していたがしかしである日本で最も広告媒体として強いところで働いているというのは大きなプライドだった。

 

思い出すのは電通との争いである。電通の力は強かったがそれでも朝日の媒体力には敵わなかった。従って電通との言い争いになることはしばしばであり、今思い出すと「ああ、懐かしいな」となる。

 

今の自分には一番と言えるものはない。コンゴ音楽の知識は日本有数だがそれでも一位ではないし、そもそもコンゴ音楽自体が評価されてない。他方で生活は優雅で特に不安なく暮らしている。

 

一番であることはかげろうのようなもので必ず過ぎ去っていく。そういうものである。

 

この文章は書籍化される予定です。

 

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