読売と警察

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日本における新聞部数一位はずっと毎日新聞だった。戦後ずっとだ。それが一変するのは西山事件がおきたからだ。この事件がおきて毎日の部数は激減した。その結果として朝日に棚ぼたで日本一位の座が与えられた。

 

だが朝日の一位は長く続かなかった。当時、購読料金値上げは完璧にカルテルで行われていた。ある値上げのとき、朝日や毎日は当然、読売も値上げしたと思って朝刊を開けたら、そこには「わが社は値上げせず頑張ります」という文章があった。

 

ここから日本の押し紙が本格化したと言われている。結局のところ読売の圧勝で終わり読売が日本での部数一位となった。

 

ここまでは新聞之新聞といった業界紙を読んでればわかることだ。こうした業界紙を読むことが社員に奨励されたので自分は熱心に読んだ。面白かったのは、上記の拡張合戦において読売新聞の拡張員を警察官が務めたことだ。元も含め警察が読売をバックアップした。奇妙な話だが、読売の開祖と言ってもよい正力松太郎が内務官僚だったことを考えると当然だったのかも知れない。 

 

自分は警察と読売が一体化している現状がどうしても好きになれない。警察が重要な情報源であるのは事実として、そこと一体となるというのはつまり政府と一体になるということであり、それは同時にアメリカや国内の保守勢力とも一体となることだ。

 

他方で読売新聞は読める新聞になった。プロパガンダ色は薄れたように見えるが、しかし改憲になるとまた牙をむくのだろう。

 

そして犠牲になるのは常に国民だ。やれやれ・・・

 

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