書籍広告の違法性

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書籍の名前でカルト広告を入れる朝日新聞 2010.09.23

私の兄は早い時期に精神分裂病と診断された。今の統合失調症である。人生でこの時ほど暗い気持ちにとりつかれたことはない。だが、それでも当時はまだ会話は可能だった。それが決定的におかしくなったのは断食に出ると言い残して1ヶ月以上、行方不明になってからだった。

当然、私たち家族は警察に失踪届けを出そうかと考えた。やがて兄が戻ってきた。その時以来、兄は完全におかしくなった。兄が留守の間に兄の部屋をみたら阿含宗関連の書籍があった。

話は変わって、私が朝日新聞にいた頃の話である。すでに書いたように私は村上H氏ほかを担当する出版局員と同期で、よく情報を交換していた。ある日、彼は言った。「広告はおかしいんじゃないか、阿含宗なんて完璧に違法でしょ」と彼は言った。

そ の通りである。だが、書籍広告の場合は表現の自由、出版の自由などが考慮されるために実質的に無法地域になっていた。さらに阿含宗は段単価が高い広告料金 を黙って払ったから、朝日新聞経営者から見ると「優良広告主」だった。この書籍広告悪用は無数の国家破産本広告という形で引き継がれた。

私は兄は80年代末には阿含宗との関係を断ったと思っていたのだが、これは間違いだった。1990年代中頃、兄がヒモでくくった大きな本のかたまりをゴミとして出そうとした。その本の半分近くは阿含宗関連だった。

朝日新聞社で書籍広告を担当しているのは東京本社広告二部である。広告審査を担当しているのは、広告局広告審査課である。広告局広告審査課は半年ほど在籍したことがある。

彼らのお陰で、私の兄と私たち家族の生活はずいぶんと悲惨な目にあった。

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